函館大沼 鶴雅リゾート エプイ
所在地 | 北海道 七飯町 |
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期 間 | 2015~2017 |
面 積 | 1.8ha |
発注者 | 鶴雅観光開発 |
業務領域 | 基本計画、基本設計、実施設計、現場監理 |
協 働 | イエローデータ(建築/インテリア/ブランドデザイン)
牧野研造(ドレスガーデンデザイン) 緑花計画(植栽設計) |
大沼の大自然の中の小さなオーベルジュ
北海道の南、函館にほど近い国定公園である大沼公園のうち小沼のほとりにある森に包まれた小さなオーベルジュスタイルの宿泊施設のランドスケープ。敷地からは駒ヶ岳や小沼が眺められ、湿地も一部残る自然豊かな環境であり、建物の規模に比べゆとりある約2haの敷地が広がる。
「花と緑と食のおいしい一日」をコンセプトとし、北海道らしいハーブと花のガーデンを作り出し、大沼の地の豊かさを五感すべてが満たせる季節感じる施設である。
おいしい庭
美食のオーベルジュ施設ということを踏まえ、「おいしい庭」というテーマでデザイン展開している。食事に用いるハーブを植栽するだけでなく、食に用いる皿やボウルなど食器をモチーフとした植栽桝を随所に配置し、ボウルを重ねたような形状のドレスガーデンを水面にすっと浮かべて特徴的な景観を作り出している。駐車場から施設に向かうアプローチでは食前酒であるシャンパンの泡を模した舗装パターンを用い、そのアプローチ沿いに、鶴雅リゾートが大切にするアイヌ文化を発信するために、アイヌが料理に用いていた植物をアイヌハーブとして展示をしている。
リゾートらしくゆったりくつろげるテラスを小沼側および駒ヶ岳側の両方に用意し、特に駒ヶ岳側のテラスでは、料理や飲み物にテーブルに植えられているハーブを摘み取り載せる楽しみができたり、その場でグリル調理ができるサービスが受けられる。
夜には、薪の炉で暖を取りながら、ドレスガーデンがプロジェクションマッピングを楽しむことができ、朝から夜までゆったりくつろぎながら過ごすことができる空間となっている。