大雪山国立公園 然別湖畔園地 / Shikaribetsu Lakeside Park of Daisetsuzan National Park
所在地 | 北海道鹿追町 |
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期 間 | 2012年〜Present |
面 積 | 0.7ha |
発注者 | 鹿追町 |
業務領域 | 基本計画・実施設計・現場監理 |
協 働 | 東南西北デザイン研究所(サイン計画)
西日本科学技術研究所(河川・護岸) |
自然公園の園地再整備
国立公園は我が国を代表する傑出した自然の風景地という国民の財産としての自然保護を前提としているが、世界遺産ブームによって国立公園に対する関心が薄れてきている傾向があり、国立公園の魅力や価値を改めて発信していくことが課題となっている。このようなタイミングで鹿地別湖畔園地の再整備に取り組むにあたり、たくさんの関係者と議論し、自然の保護と利用のバランスに配慮しながら進めたプロジェクトである。
然別湖畔地区は大雪山国立公園に位置し、2件の温泉ホテルが運営されている地区である。この地区に平成7年に整備された然別湖畔園地は、道路から湖畔までの高低差が大きく階段のみしかアクセスができなかった。また国立公園内の園地管理は木を切ることが難しく、湖畔には湖の景観を遮るほど樹木が茂っており、訪問客は然別湖の景観を楽しむ機会を得にくくなっていた。
然別の美しい自然を体感できる園地へのリニューアルを目指して
平成25年に再整備計画に取り組んだ。国立公園内であるので保護と利用のバランスには十分に配慮し、自然の植生と地形に負荷の少ない形で施設が整備できるよう検討を重ね、省庁との協議を重ねた。園路は然別の景観軸を強調した動線で、歩くことで然別の魅力を感じられるユニバーサル園路とした。然別湖は湖岸から湖が急に深くなっており、水に触れたり湖水に近づく場所が少ないので、デッキを整備することで湖のそばで佇むことができる場所を確保し、イベントなどではステージにもなるように計画した。ピクトグラムを利用し誰もがわかりやすいサイン計画などを盛り込んだ計画を策定した。平成27年度にユニバーサル園路整備が完了し、平成28年度にはデッキ、サイン類の整備工事が進められる予定である。